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トップページ > 委員会活動 > 異文化看護データベース > 国別詳細

異文化看護データベース

ブラジル / Federative Republic of Brazil

言語

公用語はポルトガル語(外務省 ブラジル連邦共和国)

民族

  • 欧州系(55%)
  • 混血(38%)
  • その他(アフリカ系東洋系等)

外務省 ブラジル連邦共和国)

宗教

カトリック教徒 90%(外務省 ブラジル連邦共和国)

食文化のタブーなど

  • 世界各地から来た移民によって形成された国であるので、世界各地の食文化が入り込み、ブラジルの気候風土によってアレンジされたものが多い。
  • 朝食はパンにチーズなどをはさんだものにコーヒーというのが一般的。昼食は外食が多く、インディカ米、パスタ、キャッサバに肉、サラダなど様々。街のレストランでの日替わり定食では曜日ごとにメニュー構成が決まっているのが特徴的である。夕食は日本と同じようにその日一番の食事を取る。

ブラジル食文化

その他の風習・文化

  • ブラジル人はフレンドリーなので相手にかなり近づいて話したり、話の間中、手や腕、または肩などに触れてくることもある。
  • 親指と人差し指で輪を作るOKサインは、ブラジル人にとってたいへん下品な意味になるので要注意である。

外国人(観光)客おもてなし満足度UP

風俗、習慣、健康等

1.衛生事情
地方ではもちろんのこと都市部でも水道水は必ずしも安全ではない。種々の経口感染症の予防のためにはなるべく生ものは避け、火の通ったものを食べる必要がある。手洗いとうがいは感染症予防に有効なので励行するよう心がけが必要。

2.病気

(1)

主な感染症
ブラジルでは人畜共通感染症の種類が多く、蚊が媒介するデング熱、黄熱、フィラリア症、オンコセルカ症、サシガメが媒介するシャーガス病、サシチョウバエが媒介するリーシュマニア症、ネズミなどの尿、糞を介して伝染するレピトスピラ症、ハンタウィルス症、ダニによる紅斑熱などあり、蚊や虫に刺されないように防虫対策をとる、野菜や果物はよく洗って食べる、ネズミなどが居そうな不潔な場所には無防備に近づかないなど注意が必要。

 

(イ)デング熱
(ロ)感染性胃腸炎
(ハ)寄生虫症
(ニ)有毒性動物
(ホ)マラリア
(ヘ)黄熱

(ト)急性肝炎
(チ)狂犬病
(リ)シャーガス病
(ヌ)リーシュマニア症
(ル)マンソン住血吸虫症
(ヲ)HIV/AIDS

(2)

赴任者に必要な予防接種(成人、小児)
日本や米国、ヨーロッパから直接ブラジルに入国する時は、特に義務づけられている予防接種はないが、黄熱ワクチンは大西洋沿岸地域を除き、接種が推奨されている。ブラジルから近隣国に入出国をする場合黄熱予防接種証明書(イエローカード)の提示を求められることがある。

3.医療事情
ブラジルは赤道直下から南緯33度まで広がり、日本の23倍におよび、ロシアを除くヨーロッパより広い国土をもつ国である。気候も熱帯雨林気候から亜熱帯気候まで幅広く、1年は概ね乾季と雨季に分かれるがその時期は地方により異なる。感染症や風土病の流行には地域の違いがあり、医療水準も地域によって大きな格差がある。南部の大都会では非常に高いレベルの医療が行われているが、その他の地方の医療水準はかなり劣る。公立病院は医療費については外国人も無料だが、患者が多く、設備や衛生面で満足な治療を受けるのは困難

(外務省 海外安全ホームページ)

妊娠・出産に
関する風習

  • 保険によってケアに大きな差がある。ブラジルではプライベート保険と国保険がある。この差はケアの差でもある。プライベートだと個室で花柄の壁紙というような部屋になるが、国保険だと、地下室の大部屋でそこにはベッドが端から端までずらりと並んでいるようなところに入れられる。安全と快適さはお金を払って確保するものとの意識がある。
  • 検査データなどはすべて患者が保持していて、それを持ちドクターを探し訪れる。
  • ブラジルは乾燥しているので水分を十分に取るように言われ、血圧が下がるとそれを上げるために塩分を十分に取るように指導を受ける。
  • ブラジル全体でも60〜70%、病院だと95%が帝王切開というデータがある。手術室には夫は立ち会うことが許可されている。手術室や病室の衛生状態は日本に比べかなり悪い。10時間後に自力でシャワーをあび、食事も肉つきのフルコースが出るところもある。3日後前後で退院する。

(Care The World 海外出産・子育て情報ネット 世界のお産)

育児に関する風習

  • 子どもが怪我をしたときなどその傷口にコーヒーの粉またはコーヒーをかける風習がある。止血効果があるといわれている。また薬草を用いる機会も多く、症状によっては漢方のほうが効くといわれている。
  • 赤ちゃんのほとんどがおしゃぶりを口にくわえている。甘やかされている子はかなりの歳になってもおしゃぶり(シュペット)をくわえている。
  • 水事情のよくないブラジルでは水道水を直接飲むことができない。そのため、コーラのような炭酸水は糖分が高く、子どもにはよくないにもかかわらず、家庭によってはコーラを水代わりのようにがぶのみさせるようである。
  • 生徒数に比べて学校が不足しているブラジルでは、学校が3部制に分かれているところがある。そのため、このような制度をとっているところでは朝、昼、夜の部があるそうです。中産階級以上の子どもは私立学校に通うのが一般的。

(Care The World 海外出産・子育て情報ネット 世界の子育て)

終末期・葬式に
関する風習

カトリックの葬儀。通夜や葬儀の時には神父が立ち会って祈祷するが、葬列や埋葬にはほとんど関わらない。弔問者は故人と比較的関係のうすい人でも参列することが多い。霊柩車の通る道では一般市民も立ち止まって脱帽する。埋葬後、7日後に教会でミサをあげ、毎年11月2日の万霊際に盛大に墓参りをする。遺体は墓石の下の地下棚にコンクリート詰めにして納められるが、埋葬してから4、5年後には収骨されて、納骨堂に改葬している。事故死の場合は、遺体は検死官の立会いの下、法医学院に収容されて解剖され、遺族に引き渡される。

(葬祭研究所 世界のお葬式)

教育

  • 義務教育は7歳から14歳の8年間である。就学率は非常に高いが、中途退学者が多く、卒業できる児童は全体の6分の1にも満たない。
    中等教育へは、適齢児童の39%が就学しているに過ぎず、上位中所得層では一番低い数字を示している。
  • 成人識字率は83%(1995年)である。国公立学校はすべて無料であるが、初等教育に係わる公立学校の置かれている諸環境は悪く、連邦大学等の試験が難しいために、これらの大学に入学するにはレベルが高く、かつ学費の高い私立の小中学校で学ばなければ難しい状況である。

「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会

国家保健・医療

  • 1988年に制定された憲法の中に、(1)地方分権化(市が基礎的な医療サービスを責任持って実施できるような権限を段階的に委譲)を行うこと(2)社会参加を伴った制度管理を行うこと(3)あらゆる医療が完備されていること(4)すべての国民が受益者であり(5)同じ内容のサービスが公平に(6)無償で受けられることという、6つの原則を掲げた統一保健医療システム(SUS)を盛り込んだ。
  • 病院の64.2%、病床数67.5%が民間であるが、無料である公的医療機関と違い、都市部の裕福層や大企業に正規に雇用されている人々の様な民間の健康保険に加入している者のみが利用できる。
  • 医療供給と地域保健の大半は市が実施している。
  • SUSの下ではすべての国民が無料で外来・入院による診断治療を受けることができる。

「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会

死因

1位:循環器疾患:14.8%
2位:脳血管障害:11.3%
3位:悪性新生物:10.6%
4位:呼吸器疾患:9.1%
5位:免疫代謝疾患:4.5%
※ 地域格差があり、信頼性に多少かける。ブラジル衛生省国立保健財団の国立易学センターの1994年のデータを基にしている。

  • 近年、疾患構造として循環器疾患や悪性新生物等の慢性疾患が、従来の感染性疾患にとって代わってきている。(1994年時点)ただし、農村部でのデータは不足しており、一概に断定することはできない。北部や東北部ではいまだに感染性疾患が重要な問題である。また熱帯感染症の世界でも有数な流行地であるブラジルではこれらに対する対策も大きな問題となっている。
  • 富裕層の最大の問題疾患は、高血圧症であり、心疾患等の循環器疾患である。現在(1994年)、高血圧症に罹患しているものは成人人口の11%前後と推定されており、サンパウロの調査では、成人男性の18.1%、女性の6.6%が高血圧症であり、50歳以上の死因の約半数は循環器系疾患によると報告されている。喫煙との関連も問題となっており、15歳以上男性の36.9%、女性の33.7%が喫煙常習者であり、特に若年層の喫煙が特徴的である。

「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会

出産について

地域格差や社会格差の顕著なブラジルでは保健指標をひとつのものとしてとらえるのは難しい。乳児死亡の原因には周産期死亡、下痢症、肺炎栄養不良など。「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会

予防接種

BCG:99
DTP1:99
DTP3:96
B型肝炎:96

Hib:97
麻疹:97
破傷風:92
ポリオ:97

(2011)(WHO)

医療施設

  • 病院6366(1998)(入院施設を主目的としている)
  • 混合施設(保健ポストに入院設備が付随しているもの)
  • 総合診療所
  • 保健センター(複数の診療科の外来診療)
  • 保健ポスト(初歩的な保健医療サービス)

「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会

医療職種

(上級職)

  • 医師
  • 歯科医師
  • 栄養士
  • 看護師
  • 薬剤師
  • 社会福祉士

(中級職)

  • 看護技術者
  • 准看護師
  • X線技師
  • 臨床検査技師

(初級職)

  • 何も資格を持っていないものを指す。

多くの人材が南東部や南部の先進地域に集中していることが問題にある。
「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会

合計特殊出生率

1.8 (2010) (WHO)

乳児死亡率
(出生千対)

17 (2010)(WHO)

平均寿命

男:70 (2009)(WHO)
女:77 (2009)(WHO)