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異文化看護データベース

インドネシア共和国 / Republic of Indonesia

言語

  • インドネシア語(日常で話す人は少ないが、第2言語として話せる人の数は多い)
  • 会話言語は、それぞれの地域で語彙も文法規則も異なる583以上の言葉が日常生活で使われている。

民族

  • 大半がマレー系
  • ジャワ人 45%
  • スンダ人 14%
  • マドゥラ人 7.5%
  • 沿岸マレー人 7.5%
  • その他 26%(中国系5%)

(wikipedia インドネシア)

宗教

  • イスラム教 88.6%
  • プロテスタント 5.8%
  • カトリック 3.1%
  • ヒンズー教 1.7%
  • 仏教 0.6%
  • 儒教 0.1%
  • その他 0.1%

(インドネシア中央統計局統計)

食文化のタブーなど

  • インドネシア料理は右手でスプーン、左手でフォークを持って食べる。おかずは大皿に盛って、テーブルか床のマットの上に置き、各自好きなものを自分の皿に取って食べる。お皿とスープの椀は食卓から持ち上げない事が良いマナーである。
  • 食べ物によっては手で食べる事も多い。左手は不浄とされているので右手を使う。
    多民族、多宗教の国家であるため、それぞれのルールに従って生活している。

(wikipedia インドネシア料理)

その他の風習・文化

イスラム教に限らず、インドネシアでは左手は不浄の手とされて、右手はものを食べるときの手、左手はトイレで尻を拭くときの手と、はっきり使い分けている。
(パサール・トッケ)

風俗、習慣、健康等

1. 国民の大部分(約90%)がイスラム教徒のため、多くのインドネシア人はアルコール類や豚肉を口にしない。また、イスラムの戒律にある断食月(時期は毎年異なる)の期間中は、特にナイト・スポット等の営業時間が制限される。左手は不浄とされているので、左手を使った物の受け渡しは避ける。

2. 椅子に座った際に足の裏が見えるような足の組み方をしたり、子供の頭をなでたりする等の動作が相手に不快感を与える場合があるので注意が必要。また、相手を人前で怒ったり、軽蔑するような態度をとったりすることは日本では考えられないほどの恨みを買うことになるので、避けることが必要。

3. 注意を要する病気として、まず、消化器感染症(腸チフス、アメーバ赤痢、ウィルス感染等)が挙げられる。その他注意すべき感染症としては、鳥インフルエンザ、デング熱、肝炎、マラリア、ポリオ、結核、HIVが挙げられる

(1)

インドネシア国内における鳥インフルエンザ(H5N1)は、国内各地で家禽類への感染がいまだ制圧されず、ヒトへの感染例が継続して確認されている状況にあり、鳥インフルエンザ感染予防対策が必要。

(2)

狂犬病に関しては、一部の地域を除き、全国で患者が確認され、年間100人以上が死亡している。

(3)

デング熱は蚊により媒介され、都市部、農村部を問わず流行する。します。まれに死亡率が高いデング出血熱を発症することもあるので、3日間熱が下がらなければ、医療機関を受診した方が良い。

(4)

マラリアは、ジャカルタ、スラバヤ、ジョグジャカルタ、バリ島等の都市にはありませんが、ニューギニア島西部やカリマンタン島、スマトラ島の森林地帯は流行地域である。

(5)

A型肝炎、E型肝炎は経口感染するため、消化器感染症と同様の予防が可能だが、B型肝炎、C型肝炎は血液や体液を介して感染する。

4.水道水は飲用には適さない

妊娠・出産に
関する風習

  • 妊娠中は、ゴムで締め付けると赤ちゃんがかわいそうであるため、ズボンをはいてはいけないと言われている。インドネシアの女性は一枚の大きな布を巻いている。
  • インドネシアの腹帯は産前と産後と二種類ある。産前に巻く腹帯はスタゲンと呼ばれる3〜5メートルの長い布で、サポートの役目を果たす。産後に巻く腹帯はグリタと呼ばれ、これは赤ちゃんを産んだ後、たるんだおなかをひきしめる役目を果たす。
  • 地方にいくと新生児でもおむつをしない。しかし、ぬれたらすぐ取り替えるという風に、周りにすぐ取り替えてくれる人が多くいる。これは、おむつも買えないほど貧しい人もいるということでもあ、病院などではタオル、シーツが盗まれ、それを自宅に持って帰っておむつにしてしまう人もいる。
  • 貧しい人は避妊の知識もなく、たくさん子どもを産む。しかし、育てられない場合も起こり、特に自宅分娩で難産になり、病院に運び込まれたものの、子どもが健康でなく、小児科へ治療費が払えないため、病院から夜逃げする母親もいる。そのような子どもは、健康になれば養子に出されたり、孤児院に連れて行かれるが、障害や引き続き健康に問題のある子ども病院で診ることになる。

(Care The World 海外出産・子育て情報ネット 世界のお産)

育児に関する風習

  • 赤ちゃんは生まれた時、前世の魂を宿していると考えられてる。生まれて105日目に前世の魂は赤ちゃんのからだの中から去り、新しい魂が入ってくるとされている。それを象徴するのが、初めて足を地につける儀式で、赤ちゃんは金と銀のブレスレットとアンクレットをつけて、初めて大地に足をつける。また、この日は赤ちゃんが初めて固形の食事を口にしてもいい日でもある。
  • インドネシアの都市部は車の往来が激しく、排気ガスが多く、道路も清潔でないため、ほこりが多い。さらに、道はでこぼこなので、ベビーカーを押しての散歩は困難である。また、人通りの少ない静かなところは治安面で危険である。

(Care The World 海外出産・子育て情報ネット 世界の子育て)

終末期・葬式に
関する風習

  • 現代のインドネシアの葬儀は、イスラム教、キリスト教、道教といった宗教にのっとって行われるが、今でも昔ながらの伝統的なしきたりを守っているところもある。
  • ジャワ・・・ジャワでは葬式のとき、家族が「セラマタン selamatan」という儀式を行う。「セラマト selamat」とは地元の言葉で、「安全、願い、幸せ、幸運」といった意味。最初の「セラマタン」は、家族が死んだ日に行われ、次は3日後、7日後、40日後、100日後と続き、最も立派な儀式は1000日目に行われる。その頃には、死者の魂はすでにあの世で平安に暮らしているものと信じられている。
  • スラウェシ・・・南スラウェシのトラジャ人は、死者の魂は「プヤ puya」というところに入ると信じている。死者はそのプヤに入るとき、現世での社会的地位を明らかにしなければならない。そこで、現世で高い地位にあった人々はその力を証明するため、まるでカーニバルのような、盛大な葬式を行い、死者は葬儀を終えて初めて、正式に死んだものと見なされる。その前は遺体は「病んだ体」と考えられ、服を着せた状態で「トンコナン」という建物に安置され、人々はその遺体に食べ物を捧げる。
  • バリ・・・「トルンヤン」というところのバリ人は、葬儀の後、遺体を木の下に置き、埋めたり燃やしたりせず、覆いをかけることすらしない。遺体は腐乱状態にはなるが、臭いを発しない。遺体が置かれるのは、バリ島最大の湖キンタマニ湖のほとりの村の近辺。
  • フローレス・・・フローレスのマンガライ人は、「ポティ」と呼ばれる死者の魂は、生前いたところ、特にベッドの近くにいると信じている。しばらくするとポティは家のそばの井戸や大木、交差路のほうに行く。ポティは自分の孫を見守るが、生きている人間にちょっかいを出すことはない。死んだ日から5日目、ポティは死者のための土地「モリ・カラエン」に行く。モリ・カラエンではすべてのことが現世と逆だと信じられているので、ポティがモリ・カラエンで皿やコップを使えるようにと、人々はその5日目に自分たちの皿やコップを割るとされる。

(古代世界CLUB)

医療に関する
タブーなど

 

母乳育児

インドネシア全土での普及率は14%にとどまっている
(ユニセフ)

教育

学校教育制度・・・6-3-3-4制

学校の種類/純就学率 /粗就学率
幼稚園/19.0%/19.0%
小学校/94.0%/12.9%
中学校・職業中学校/45.1%/73.0%
高等学校・職業高等学校/29.2 %/40.5 %
大学・その他高等教育機関/21.0 % /
(国民教育省資料『教育統計便覧2000/2001』)

国家保健・医療

  • 保健行政を担っているのは保健省で、27の第1級自治体(特別区・州レベル)単位で州事務所を設置している。
  • 家族計画は、保健省とは独立した、国家家族計画調整委員会が担う。
  • 州政府はそれぞれ、保健行政の担当機関である州衛生局を持っている。
  • 保健省州事務所は保健医療政策の監督、州衛生局はその実施機関として役割分担している。
  • 県/市レベルの保健行政は、県/市衛生局が担い、県立病院、保健所、検査所、保健従事者養成学校などの保健医療技術機関を管轄している
  • 疾病予防、健康教育、予防接種等の一般集団を対象とする保健サービスは、保健所などの公的機関が担う
  • ダナハセット・・・住民による掛け金や村長、NGOからの寄付金により、低所得者が治療費の給付を受けることができる
  • ヘルスカード・・・貧困者、特に貧困地域の住民を対象とする医療費免除制度(1994年より)
  • 保健計画・・・(1)保健サービスの質的向上と公平な分配、(2)コミュニティにおける栄養状態の改善、(3)コミュニティ及び民間部門の参加促進、(4)プログラム管理の改善、の4つを重要課題としたプログラム(1994-1999)

死因

(2002)
1位: 虚血性心疾患(14%)
2位: 結核(8%)
3位: 脳血管疾患(8%)
4位: 下気道感染症(7%)
5位: 周産期死亡(5%)
6位: 慢性閉塞性肺疾患(5%)
(WHO)

出産について

妊産婦死亡率は出生10万当たり307(2000) (WHO)
※自宅に伝統的産婆を呼んで出産を行うことが一般的であるため、出産に伴う死亡などの事故報告が完全には行われない。よって、全国的な妊産婦死亡の統計は存在せず、聞き取りによる推計値として算出。

予防接種

BCG:82
DTP1:86
DTP3:63
B型肝炎:63

麻疹:89
破傷風:85
ポリオ:70

(2011) (WHO)

医療施設

(1996年)
◎一般病院 (公立523、私立335)(以下公立、私立の順)
◎ 精神病院 (34、15)
◎ 専門病院

  • ハンセン病院 (23、1)
  • 肺結核病院 (9、1)
  • 眼科病院 (1、9)
  • 整形外科病院 (1、0)
  • 産科病院 (4、48)
  • 感染症病院 (1、0)
  • 循環器病院 (1、1)
  • がん病院 (1、1)
  • 母子保健病院 (2、32)
  • その他 (0、31)

※民間病院はほとんど都市部に集中し、裕福な層に対して医療サービスを実施しており、貧困層に対しては、ほとんどの地域で公立病院が唯一の病院である。また、地域格差が大きい。
(「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会)

インドネシアの医療機関は、総合病院、診療所、個人開業医のクリニックに分かれており、個人開業医の多くは日中には総合病院で勤務し、夕方から開業する形をとっている
「海外移住・ロングステイ情報」)

医療職種

  • 医師 (専門医、一般医、歯科医)
  • 看護師
  • 助産師
  • 栄養士
  • 放射線技師
  • 薬剤師
  • 衛生士
  • 試験所分析官

(「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会)

合計特殊出生率

2.1 (2010) (WHO)

乳児死亡率
(出生千対)

27 (2010) (WHO)

平均寿命

男:66 (2009) (WHO)
女:71 (2009)(WHO)