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異文化看護データベース

ケニア / Republic of Kenya

言語

スワヒリ語、英語(外務省 ケニア)

民族

キクユ人22%、ルヒヤ人14%、カレンジン人12%、ルオ13%人等 その他にマサイ族、サンブル族、トゥルカナ族、ソマリ族など。また、農場経営のためのイギリス人や、鉄道設営のために19世紀に来たインド人もわずかにいる。(Wikipedia ケニア)

宗教

プロテスタントが38%、ローマ・カトリックが28%、イスラム教が6%、伝統宗教が22%、その他が6%(Wikipedia ケニア)

食文化のタブーなど

  • ケニアのお食事は、ケニア文化の多様性を反映している。
  • ケニアでは外食は一般的ではない。
  • 一方、海岸では、インド洋との長年の結びつきによって、インド料理の影響を受けた独自のメニューが確立していった。
  • 伝統的なケニアの食事は、シンプルででんぷん質が多いのが特徴。
  • お腹をいっぱいにするための食事と言える。ウガリ(白トウモロコシのケーキ)はケニアを代表する主食である。主食としては他に、じゃがいも、お米があげられます。これらの主食は、鶏肉、牛肉、ヤギの肉、野菜のシチュー、ほうれん草、豆、お魚などと一緒に給される。
  • ニャマチョマ(炭火でローストしたマトン、ヤギ、牛肉)は、ケニアの典型的なメニューである。
  • 海岸の食事は、多岐にわたる。シーフード(シーパーチ、イシダイ、フエダイ、ヒラマサ、ジャイアント伊勢エビ、エビ、カニ、カキ、カジキ)は、ライム、ココナッツ、コショウと様々なエキゾティックな香辛料で調理される。
  • 新鮮な果物、特にマンゴー、パイナップル、パパイヤ、かんきつ類の栽培は、ケニアの海岸地域の気候に最適で多く育てられている。
  • ケニアの食事は、インドからの影響を強く受けている。モンバサ/キスム鉄道が建設された19世紀に、多くのインド人労働者がケニアへやってきて、海岸線のインターナショナルな味が生まれた。
  • ケニアの主要な都市には、中華、イタリアン、フレンチ、日本食、タイ料理などを始め、様々なレストランがある。

駐日ケニア大使館HP

その他の風習・文化

ケニア国内には、ユネスコの世界遺産リストに登録された文化遺産が2件、自然遺産が2件存在する。(Wikipedia ケニア)
ケニアの音楽には、様々な種類がある。ほとんどの民族が、独自の音楽文化を持っている。今日では、若い芸術家の才能が終結し、近代的なヒップホップ、R&B、ラップ、レゲエ、などが、ケニアのメロディー、詩、リズムと混ざり合い、新しい音楽を生み出している。(駐日ケニア大使館HP

風俗、習慣、健康等

1. 風俗、習慣、国民性に関する留意事項
ケニア人は一般的に陽気な国民性で知られている。また一般的に男尊女卑と言われ、男性はプライドが高く、年長者やお年寄りは尊敬されている。さらに、ケニアは相互扶助の精神(ハランベー)で繋がっており、これは本来困った人がいたら面倒を見る、裕福な者が貧しい人の面倒を見るといったことを意味する。

2. 衛生事情、病気

(1)

黄熱の予防接種は、2002年に必須から推奨に変わったが、黄熱リスク国を経由してケニア国内に入国する場合は、イエローカード(黄熱の予防接種証明)の提示を求められる。また、黄熱リスク国で乗り継いでケニア国内に入国する場合も提示を求められることがある。

(2)

ケニアでは、首都ナイロビ市を除いてマラリアが流行しており、ナイロビ市以外を訪れる際は予防薬を服用したり、虫除けスプレー等を携行する必要がある。

(3)

首都ナイロビ市は標高1,700mの高地ですので、特に循環器系に問題のある方は医師に十分相談してから渡航する必要がある。また、不眠症や疲労感など、いわゆる高山病のような症状が出る場合もあるので注意が必要。

(4)

腸チフス、赤痢、コレラ、寄生虫疾患にも注意が必要。

(5)

HIV感染者が多いので、軽率な行動は慎むことが肝要。

(6)

生水や生ものは避けた方が良い。

3. 医療事情
大都市にはある程度信頼できる病院もあるが、重傷等を負ってしまった場合は、ヨーロッパ等の先進国への移送が勧められる。

(外務省 海外安全ホームページ)

妊娠・出産に
関する風習

ある部族では、死産で生まれた赤ちゃんを窓の外に出して、さらにまた家の中に入れる。そうすることによって、新しい命が吹き返され、またすぐ授かるといわれている。
(Care The World 海外出産・子育て情報ネット 世界のお産)

終末期・葬式に
関する風習

  • 現地人が死亡すると、各首長の采配のもとに部族民が助け合って葬儀を準備をするが、熱帯地方のために速やかに指定の墓地に埋葬しなければならない。
  • 地方に住む人々には未来と言う概念が薄く、死は現実的な生の最後で、それは甘受するしかない自然の摂理と捉える。
  • 都市部では、インドからの移住者も多く、死者が出れば野天火葬する。

(世界の葬式 松濤弘道 新潮選書 1991)

医療に関するタブーなど

ケニアのマサイ族の女性は、通常は胎児が育つのに十分な食事を取っているが、妊娠中は胎児の大きさをできるだけ小さくするためにおもに水で薄めた粥を食べている。その結果、小さくて弱く、病気がちの子が生まれる。マサイ族の常食となっているものにはタンパク質が豊富なのだが、これらの食べ物は妊娠中はタブーとなっている。
(「母乳育児の文化と真実」 ナオミ・ポームスラグ ダイヤ・L・ミッチェルズ著 2003年メディカ出版発行)

教育

教育制度は、初等教育8年と中等教育4年が中心。さらに高等教育として、ナイロビ大学をはじめとした大学や専門・職業訓練学校ならびに初等教育教員養成学校などがある。ケニアの小学校就学率は94%と高く、女性も92%が就学する。義務教育、学費無料が建前であるが、教材費等の諸経費の負担があり、貧困家庭の子供は初等教育高学年になると、脱落することが多く、5年生時の就学率は67%まで低下する。とくに、女子は、家庭内の働き手として、脱落率が高い。ただ、単純に脱落するのではなく、年齢が上がっても、学費が払えるようになると、学校に復帰することも少なくない。また、男女の差は、都市部では大きくなく、ナイロビのスラム地区での調査では、10代前半の児童の就学率は男65%、女性75%とむしろ、女性のほうがよかった。中等教育に進学する者は、23%である。ここでも女子は、10歳代での妊娠等で脱落することが多い。高等教育へは、2%が進学するのみである。15歳以上の識字率は、平均69%であるが、男声79.8%、女性58.5%と男女格差が大きい。( 「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会)

国家保健・医療

  • 1983年に出された「群を中心とした農村開発戦略」に沿って、保健医療プログラム実施の核となるべきレベルは群である。
  • 国民病院保健基金制度があり、フォーマルセクターで働く人(全人口の22%)が加入を義務付けられている。
  • 貧困層、母子保健、結核、性病、エイズ関連サービスは、制度上無料あるが、薬剤などは完全に無料で処方されず、民間の薬局で患者が購入せざるを得ないことが多い。
  • 全国に保健医療施設は3714か所(1995)、うち病院は268か所で、人口10万あたりのベッド数は136。保健所は299か所、保健サブセンター及び診療所は1564か所(1990)。

(「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会)

死因

成人の死因では、エイズ、結核、高血圧などの慢性疾患や交通事故などが上位にあげられる。
( 「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会)

出産について

  • 乳児死亡率は出生1000対61(1995)
  • 妊産婦死亡率は出生10万対170であるが、650というデータもあり、一定していない。妊産婦死亡全体の25%は思春期の少女、34%は35歳以上、28%が初産、23%が妊娠4回以上の女性である。その主な死因は、出血、敗血症、難産、高血圧、などであり、その背景に、多産、短い出産間隔、長い妊娠可能期間、妊娠出産時の不適切なケア、女性の過重労働および未就学など多くの要因が関係している。

(「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会)

予防接種

BCG、ポリオ、DPT、MMR、Hibの予防接種が行われている。
(子どものための予防接種 ケニア)

BCG:92
DTP1:95
DTP3:88
B型肝炎:88

Hib:88
麻疹:87
破傷風:73
ポリオ:88

(2011)(WHO)

医療施設

  • ケニアにおける保健医療サービスの提供者は、政府・自治体系、非営利民間団体系、プライベート系、伝統医療に分けられる。
  • 政府系が全別途数の70%、非営利団体系が20%を占める。プライベート系は都市部に多く、軽症の場合よく利用されるが、医療レベルは千差万別である。
  • 半径8km以内で医療施設へアクセスできる人口が全体の75%を占める。ただし、地域格差が大きく、中部州では92%に対して、東部州では44%である。交通手段の乏しさやサービスの質の低さのため、利用率は高くなく、一般の人々は病気に罹患した場合、伝統治療師の元を訪れたり、医薬品を市場で購入し自宅療養するケースが多い。

(「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会)

医療職種

  • 医師3357人(1990)。医師一人当たりの人口は10100人。
  • クリニカルオフィサーが医師の代行をして、臨床現場での診療にあたっている。農村部では日常診療の中心的存在。
  • その他、薬剤師、臨床検査技師、臨床放射線技師、理学療法士などが従事している。
    ( 「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会)
  • 看護婦は、正看護婦と準看護婦に分かれ、それぞれ8000人、22000人いる。性別では男性看護師が3分の1を占めている。(2000)
    (ケニア共和国の看護教育制度の変遷.と現状,日本赤十字看護大学紀要,No18,pp63~70,2004))
    「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会

合計特殊出生率

4.7 (2010) (WHO)

乳児死亡率
(出生千対)

55 (2010) (WHO)

平均寿命

男:58 (2009) (WHO)
女:62 (2009) (WHO)