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トップページ > 委員会活動 > 異文化看護データベース > 国別詳細

異文化看護データベース

マレーシア / Malaysia

言語

マレー語(国語)、中国語、タミール語、英語(外務省HP マレーシア

民族

マレー系(66%)、中国系(約26%)、インド系(約8%)、その他(1%)
外務省HP マレーシア

宗教

イスラム教(連邦の宗教)、仏教、儒教、ヒンドゥー教 、キリスト教、原住民信仰

外務省HP マレーシア

食文化のタブーなど

  • イスラム国家ではあるが、ハラールだけではなく飲酒や豚肉なども食べたりと非常に食の自由度が高い。
  • 特に中華系移民の間から発祥したマレーシアでしか味わえない食べ物もあり、中でも肉骨茶(バクテー)は人気が高い。
  • 南国なのでフルーツは非常に多彩であるが、多くが国外からの輸入でありマレーシアの食料自給率は高いとはいえない。有名なドリアンは最もポピュラーな果物であり、屋台も多い。
    Wikipedia マレーシア
  • マレーシアには、いろいろな民族がいるため、食べ物については、各民族の特色がある。香辛料が付いた焼き鳥(Satay)と椰子のミルクご飯(Nasi Lemak)はマレー族の食べ物。タミール族の食事は、知られているカレー以外、ナンのようなロティ サナイ(Roti Canai)。
  • Teh Tarikはミルクティーで、ミルクと紅茶を良く混ざるように、2,3回ほど、紅茶とミルクが入っているコップを上にして、下にあるコップに注がれて、客に出す持て成し紅茶。
  • 漢族の食事には、日本ではよく知られている中華料理以外屋台の食べ物がある。漢族とはいえ、南部(広東、福建及び海南)出身が多いため、香港料理、台湾料理と海南料理がマレーシアにある。
  • 屋台の食事については、ペナンには福建麺(エビスープ麺、やや辛い)、Char Koay Teow(焼ききしめん)などがある。また、Laksa(エビスープうどん) もある。この料理は元々マレー料理で、漢族にアレンジされて、マレーシアでは、ペナンのLaksa が有名。
  • 鉱物が豊富なイポーはもやしの産地としても有名。Kuala Lumpur近くの港都市であるPort Kelangは肉骨茶が有名。
    マレーシアの人と文化について

その他の風習・文化

  • 教育制度はかつてイギリスの植民地であったことからイギリスとよく似ている。教育制度は小学校6年(primary school,またはSekolah Rendah Kebangsaan・Standard 1〜6)、中等学校3年と高等学校2年(secondary school,またはSekolah Menengah Kebangsaan・Form1〜5)、大学進学過程2年(Lower 6とUpper 6)、大学3年〜6年。またマレーシア教育省は学問修了の国家的な試験を実施しており、小学校修了時はUPSR、中等学校Form 3でPMR、高等学校Form 5でSPM、その後の高等教育過程学年のLower 6にてSTPM、Upper 6にてSTTPMなどの試験受ける。複雑なのは、マレー系の小学校を修了しUPSRを受験したものは、試験の結果に関わらずそのまま中等学校のForm 1に進級できるのだが、中国系またはインド系の小学校の修了試験でマレー語の科目で成績が悪い場合はForm 1に進級することはできず、1年の予備学年(Peralihan/Remove Class)を履修してからでないと、Form 1には進級できない。Form 5終了時のSPM試験の成績優秀者は、新聞の全国版に大々的に発表される。
    Wikipedia マレーシア
  • マレーシア人は最初から100点満点を狙うことは無茶であり、命を縮めてしまうと考えている。
    マレーシアの人と文化について

風俗、習慣、健康等

1.風俗
マレーシアは、憲法上イスラム教を国教(連邦の宗教)と定めており、人口の半分以上を占めるイスラム教徒の間では、次のような教義、風俗、習慣があるので留意する必要がある。

  • 酒、豚は摂らない。
  • 左手は不浄とされているので、握手や物の受渡しは右手を使う。
  • 人差し指で人や物を指し示すことは失礼なこととされているため、状況に応じ親指を使う。
  • 頭は身体の神聖な部分とされているため、子供の頭をなでたりしない。
  • 婦人に対しては、こちらから握手を求めない。
  • 日没から夕方の祈りの時間が始まるので、日没後1時間程度は、訪問及び電話を避ける。
  • イスラム教徒(マレー系とごく一部の中国系およびインド系)は毎年、イスラム歴に従って約1か月間、日の出から日没までの間は、飲食・喫煙等を断つ「断食」がある。

2. 衛生

(1)

水道水の衛生は比較的保たれているが、(地域や場所によっては十分に殺菌されていない場合もあるため、)直接の飲用には適さない。また、水道水によるコンタクトレンズの洗浄は避けた方が無難です(肉眼で確認困難な微粒子でレンズに傷が付くため)。なお、洗面、入浴などの日常生活においての利用に問題はない。

(2)

食品は、生(なま)ものは気を付ける必要があるが、十分に加熱処理を施したものであれば安全。ただし、熱帯では、細菌増殖が活発に行われるので、加熱処理後の作り置きには気を付ける必要。

3. 健康

(1)

消化器系感染症(コレラ、細菌性赤痢、腸チフス)
コレラ、腸チフス等の伝染病は、経口感染によるものであり、最も注意が必要。

(2)

結核
結核患者の発生率はいまだ高い状況である。保菌者と同室するなど長時間接触した場合は感染の危険性があるので、注意が必要。

(3)

デング熱(ウイルス感染症)
デング熱は、日中活動する蚊(ネッタイシマカ等)が媒介する感染症で、まれに死亡率が高いデング出血熱を発症することもある。感染後の特効薬はないため、防虫対策が必要。

4. 医療機関
KL市内の主な病院には、設備面において日本と同等レベルのものがある。診療レベルも高く、日本人が診療を受けるのに特に問題はないと思われる。

(外務省 海外安全ホームページ)

妊娠・出産に
関する風習

  • 妊娠中に食べてはいけないものの中に、パパイヤがある。現地の人にこれは避妊に役立つと信じられていて、妊娠中に食べると流産しやすくなるので食べないようにしている。またパイナップルは身体を冷やすということで食べてはいけない。
  • 産後においては、傷口が開きやすくなるため青魚が禁止されている。また、傷口が膿みやすくなるという理由でタマゴも禁止されている。
  • 産後の悪露を受け止めるのに、病院によってはT字帯を使用する。

(Care the world 世界のお産 マレーシア)

育児に関する風習

  • すぐに仕事復帰するため母乳を与える人が少なく、ほとんどの人がミルクで育てる。
  • ドリアンの売られる季節になるとマレーシアでは子どもの病気が増えるといわれている。
  • ローカルのナーサリーにはマレー系、インド系、中国系の先生がいて、英語を媒体にコミュニケーションをはかっている。しかし、現地幼稚園でもマレー系の幼稚園となるとイスラム教の子どもたちだけで構成されているところもある。
  • 細菌性の病気が多いためか、頻繁に抗生物質が処方される。1本出されると、症状がなくなっても1週間飲み干さなくてはならない。
  • 1年中夏であるため赤ちゃんはTシャツとおむつだけで過ごせる。さらに家事をしてくれるメードさんを通いで雇え、メードさんの中には子どももみてくれるひとがいるので、子育ては比較的楽に行える。

(Care the world 世界の子育て マレーシア)

終末期・葬式に
関する風習

  • 亡くなると葬儀屋に連絡。故人が生前気に入って着ていた服を家から持って来て、その服を葬儀屋さんに着させてもらい、その際、体を拭いたり、鼻毛を切ったり、故人をきれいにする。その後日本の葬儀場のような場所がお墓の隣にあり、そこにまず移動する。遺体はそのままお棺に入れる。
  • 御経が絶え間なく流れており、提灯のようなものも飾られていて、片方には名字、片方には亡くなった人の家族内での地位が書かれる。
  • マレーシアの中国系の葬式では、亡くなった年齢に3歳プラスされるが、理由は不明。
  • 通夜の時は紙で作られた天国で使えるお金のようなものを、大きな鉢の中で燃やし続ける。夜になるとお参りがあるが、息子、娘、その配偶者のみがお参りをする。服は上下黒か、上が白で下が黒、腰には白い紐を巻き、腕には網目の腕章のような物を左手に巻く。靴は、特に決まっておらず、また家族以外の服装の規定はない。
  • 中国系は風水をよく使う。
  • 葬式は棺が入った車の後を追い、少し歩き、それから火葬場に行く。火葬する場は一体一体別々の場所で、お参りが終わると 1日かけて焼かれる。その時、紙で作られた天国での家や車、家具なども焼かれる。
  • 生前使っていた物を燃やす場所が火葬場にはあり、故人が生前使っていたものを焼くことができる。中国系は、縁起が悪い事を嫌い、亡くなった人が使っていた物を家に置いておく事や、家で人が亡くなる事を嫌がる人も多いのだそう。
  • お骨拾いは翌日に行われる。既に缶のようなものに骨は入れられていて、そこから箸を使って骨壷に1つずつ移す。頭蓋骨は掴んで入れれない。長男から始まり、子供が済むと、その配偶者、孫、となり、この時、姑の兄弟姉妹はできません。全員終ると、残りの骨を係りの人が骨壷に入れ、頭蓋骨部分を1番上に入れ閉める。それを喪主である長男が持ち、車に乗って納骨する場所に戻る。
  • 初七日は亡くなった日を第1日と数え、それから七日目に当たる日で、亡くなった人が家に戻る日とされている。そのため初七日は家にいたほうが良いとされている。初七日は朝お参りをするのみ。
    ・喪中は、基本的には葬式が終れば終了であるが、100日法要が終るまでは、決められた日以外はお参りにいけない。 また結婚は、三ヶ月以内か三年後とされ、正月の祝いは三年出来ない等決まりごとがある。

(葬式 福建)

母乳育児

すぐに仕事復帰するため母乳を与える人が少なく、ほとんどの人がミルクで育てる。

(Care the world 世界の子育て マレーシア)

教育

  • 基本政策の大きな特徴となっているのがブミプトラ優先政策。(ブミプトラはマレー語で「土地の子」の意。)
    1979年に、国民統合と産業化の促進を目指して、(1)不利な立場にある集団(主にマレー人)及び貧困家庭の青少年に対する教育機会の向上、(2)国民の知的・精神的・道徳的資質の形成、(3)職業・技術教育の重視、が目標に掲げられこれに基づいてマレー系児童・学生に対する様々な優遇措置が講じられるとともに、新統合カリキュラムを軸とする初等中等教育改革が断行された。
  • 東方重視政策に基づいて日本への留学派遣事業が推進され、大学に日本語教育の予備課程が創設された。
  • マレー全体でみた成人識字率は男性78%、女性70%。

(「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会)

国家保健・医療

  • 州レベルの保健行政は連邦政府保健省の下部組織である州保健局が所轄するが、水と衛生は連邦政府ではなく州政府の所轄となっている。
  • マレーシアでは伝統的に医療は公共サービスとされており、1996年の段階でも総ベッド数の82.5%までが公的施設のものである。しかし政府は病院の民営化を進める方針を明確にしており、近い将来、公的病院は経営の独立採算を求められることになることが予想される。また、農村部では民間施設は少なく、公的な保健センターが予防保健プログラムと初期診療の両方を担っている。

(「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会)

死因

  • 1996年の段階での死因別順位は、1位:心疾患・心循環器疾患、2位:悪性腫瘍、3位:脳血管疾患、4位:車両交通事故、5位:敗血症、6位:分娩時障害・周産期死亡
  • 半島部においては生活習慣病による死亡が増加しHealth transitionの傾向か顕著である一方、サバ、サワクラ州では下痢症や結核などの感染症が今なお入院理由や死亡原因の上位にある。

(「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会)

予防接種

BCG:99
DTP1:99
DTP3:99
B型肝炎:97

Hib:99
麻疹:95
破傷風:90
ポリオ:99

(2011)(WHO)

医療施設

  • 農村部保健施設(農村クリニック、保健センター、移動診療ユニット)
    ※移動診療ユニットとは投薬所・村落保健チーム・飛行医療サービス・巡回歯科サービスのこと
  • 都市部保健施設(母子保健クリニック、総合外来)
  • 医療施設(病院、急性病床、歯科診療ユニット)
  • 保健省による政府施設(入院78.6%、外来86.8%)、保健省以外による政府施設(入院3.9%、外来2.5%)
  • 民間の病院の分娩・看護施設(入院17.2%、外来9.7%)、その他(入院0.3%、外来1.0%)

医療職種

  • 専門職(医師、専門化医師、レジデント、歯科医、歯科専門医、歯科レジデント、薬剤師、薬剤師レジデント)
  • コ・メディカル及び補助職種(保健監視員、医療理学療法士、看護師、歯科看護師、農村看護師、助産師、臨床検査技師、補助医師、各種助手)
  • 専門職資格の教育は大学で行われるが、看護師・補助医師・検査技師などのコ・メディカルの教育は保健省で行っている。看護師については現在大学でも学士を出すようになったが、政府としてはより上級の資格であるとは認めておらず、給与には反映されない。
  • 医師の卒後専門教育は大学(教育省)と病院(保健省)で行われる。医師は大学の研修プログラムに入るが、実技修練の目的で保健省の病院に配属される。したがって普段は病院にいても、集中研修や定例講義の時には大学に呼び戻される。
    (「世界の公衆衛生体系」1999年 財団法人日本公衆衛生協会)

合計特殊出生率

2.6 (2010) (WHO)

乳児死亡率
(出生千対)

5 (2010)(WHO)

平均寿命

男:71 (2009)(WHO)
女:76 (2009)(WHO)